サメがアンモニア臭くなる本当の理由
みなさんこんにちは、MUSHI-KUNです^^
今回はサメについてお話ししていこうと思います。
以前にサメ食文化についての記事をいくつか書きました。
『山奥でサメを食べる本当の理由』という記事では、まとめると「サメ肉はアンモニアが発生することにより他の魚に比べて腐敗が遅く、冷蔵技術が発達していない時代には山間部地域において貴重な海産物であった」と紹介しました。
死後にアンモニアが発生するのはサメやエイといった軟骨魚類みられる特有の現象です。
では、サメやエイといった軟骨魚類からなぜアンモニアが発生するのでしょうか?
サメからアンモニアが発生する理由
結論から言うと、「サメは尿素を体に蓄えており、死ぬと尿素が微生物により分解されアンモニアに変わる」からです。
サメ、人間、どんな動物でも、代謝の過程で有害なアンモニアは発生しますが、肝臓で無害な尿素に変換されます。
私達人間をはじめとするとする多くの動物は、不必要な尿素は尿として排出されます。
しかし、サメやエイといった軟骨魚類は違います。
サメが尿素を蓄える理由
サメが尿素を蓄える理由は2つあります。
1つは浸透圧調整です。
一般的に海水魚が生息している海は、自身の体よりも塩分濃度の濃い環境です。この場合、体内の水分は抜けていってしまいます。
淡水魚はその逆です。
そのため体外と体外とで塩分濃度が同じにしなくてはいけません。
多くの魚(硬骨魚類)は水を飲んだり、尿を排出することにより、浸透圧調整をしています。
サメなどの軟骨魚類はというと、体の中で生成されたアンモニアを尿素に変え、排出せずに溜め込んでいます。
尿素を体液に溶け込ませることにより、海水と体内の塩分濃度が同じになり、飲水や排尿による濃度調整の必要がなくなります。
2つ目は浮力調整です。
硬骨魚類は体内に浮袋を持っており、空気の量で浮力を調整しています。
一方の軟骨魚類は浮袋を持っていません。
そこで役に立つのが尿素なのです。
尿素は海水よりも比重が軽いので、溜め込むことにより水に浮きやすくなるのです。
これにより浮袋がなくても、水中を自由に泳げる体を作っています。
終わりに
いかがだったでしょうか?
サメは、私達からしたら不必要にも思える尿素を有効活用していたんですね!
海という環境で生きる上で、他の魚と違ってリサイクルしてムダをなくしている!
まさにスマートでサステナブル!?笑
軟骨魚類は生物学的には原始的な魚類ともいわれますが、社会的に見るとなんだか先進的!?
サメが海などの水中環境を生きていくために、「なぜ他の魚と違った戦略をとっているのか」、また「どちらの方が有利なのか」なども気になるところです^^
その辺りは自分もあまり詳しくないので調べてみたいと思います。
まとまってきたら記事にして紹介できたらと思っています^ ^
それでは✋